事例紹介

和菓子を通じて歴史と文化を伝える。 パッケージデザインは、 想いを形にする大切な商品の一部です。

ミギウデグラビアーズ
#一貫体制

御菓子司寳月堂 5代目店主 桑田桃子様

御菓子司寳月堂様は、城下町・丸亀にお店を構える、100年以上の歴史を持つ和菓子の老舗です。伝統を守りつつも、時代に合わせた新しい商品づくりにも積極的に取り組まれています。今回、御菓子司寳月堂の5代目である桑田桃子様に、商品とパッケージ、また北四国グラビア印刷との関わりについてお話を伺いました。



グラビアーズ:寳月堂様の商品は城下町・丸亀を代表するお菓子ですが、商品づくりにおいて創業から変わらず大切にされているこだわりはありますか?


桑田さま:代々言語化して受け継がれているものがあるわけではないのですが、長い歴史の中で一貫して大切にしてきたのは“地元を愛する心”だと思います。もともと綾川町で創業し、本当に小さな商売から始まったと聞いています。そこから少しずつ商売が軌道に乗り、現在の丸亀へ移ってきました。

グラビアーズ:そのような経緯があったのですね。

桑田さま:私たちが移転する前、ここは砂糖の問屋さんだったそうで、そこに入居する形でした。住み込みの職人さんとともに商売をし、昭和後期〜平成にかけては、家族だけで営む小さなお菓子屋だったんです。

グラビアーズ:そこから現在のようなお店になるまでには、どのようなご苦労があったのでしょう?

桑田さま:私が修業先から戻ってきてから商品開発に力を入れ始め、街の小さなお菓子屋から徐々に形を変えつつ今のようなスタイルになりました。従業員も多くがここ10年で入社した新しいメンバーで、まさに“これからの会社”だと感じています。


グラビアーズ:会社として大切にしている価値観や想いはありますか?

桑田さま:四国には、現存十二天守のうち丸亀城をはじめとする4つが残っており、戦争でも焼けず守られてきた歴史があります。先人たちが守ってきた文化や風景は当たり前のものではありません。それらをきちんと整理し、言語化し、次の世代へ渡していくことが私たちの役割だと考えています。
私たちは単にお菓子を消費していただくだけではなく、“商品+歴史・文化”という視点で、地域の価値を伝えるものづくりを続けたいと思っています。地域に必要とされ、地域の想いを共有できる企業でありたいと考えています。


グラビアーズ:近年の和菓子市場をどのように感じていらっしゃいますか?

桑田さま:一時は “和菓子離れ”という時代がありました。しかし、この10年ほどで、また和菓子への注目が高まっています。洋菓子の世界でトップパティシエに注目が集まるように、和菓子でも“職人”にスポットライトが当たる売り方が広がってきました。
実際、百貨店さまの催事に出店させていただくと大行列ができることもあり、お客さまが和菓子から離れているという感覚はほとんどありません。以前のような“薄利多売”のスタイルから脱却し、“こだわりを求める方に、こだわった商品をお届けする” 時代に変化していると感じています。

グラビアーズ:今後の展望はどのように考えていますか?

桑田さま:現在は百貨店さまなどの催事を中心に県外にも商品を届けていますが、今後は形を変えながらより広く全国へ届ける機会を作っていきたいですね。

グラビアーズ:具体的には?

桑田さま:私は京都で和菓子の修業をしてきました。香川には昔から三盆糖の文化がありますが、本場で干菓子(水分が少ない乾燥した和菓子の総称)をきちんと学びたいと思い、関西へ行きました。そこで学んだ技術を活かし、和三盆を主役にしたプチギフトや落雁にフルーツのフレーバーを付けるなど、これまで脇役だった素材をメインに据える商品づくりに取り組んでいます。
一方、関東にはあまり和三盆の文化が浸透していません。だからこそ、私たちの和菓子を通じて香川の特産である和三盆を広く伝えていきたいと思っています。

最近では百貨店さまから年間テーマをいただくことも多く、それをきっかけに毎年多くの新商品が生まれます。上生菓子は季節によって週替わりするため年間を通して多くの商品を制作します。
例えば牡丹なら、早い時期は青と黄色・後半は黄色と赤・最後は真っ赤……
というように、季節の移ろいに合わせてデザインを変えています。


グラビアーズ:主力商品や特に思い入れのある商品について教えてください。

桑田さま:最近はお煎餅やサブレに非常に注目が集まっており、お土産需要も大きくなっています。パッケージリニューアルの際には御社にもご協力いただき非常にうまくいきました。

グラビアーズ:寳月堂様にとってパッケージは商品にとってどんな役割だとお考えですか?

桑田さま:私たちのお菓子は “エピソードトークのきっかけ” だと考えています。
香川に来た人、香川から出る人がこのお菓子を手にしたときに「この町にはうちわがあってね」「立派なお城があるんだよ」といった会話が生まれる存在であってほしい。
そして、商品だけでは伝わらない部分を、パッケージが補ってくれていると思っています。
丸亀は “うちわの町” ですが、それだけでなく瀬戸内海・山・丸亀城の石垣などの丸亀にゆかりのある要素をパッケージで表現して“伝えたい思いを拡張する” 役割ですね。


グラビアーズ:弊社とお取引が始まったきっかけを覚えていらっしゃいますか?

桑田さま:香川県内で開催された展示会でたまたまブースが隣だったことがきっかけでした。その際、フィルムや印刷の説明を丁寧にしていただき、当時まったく知識がなかった私でもすごく理解しやすかったことを覚えています。
「こういうものが作りたい」とぼんやりしたイメージだけ伝えても、メリット・デメリットを含めきちんと提案くださり本当にありがたかったです。それ以来、7年ほどのお付き合いになりますが、地元では得られないような広い情報をいただいたり、相談しやすい距離感だったりと、とても心強い存在です。

グラビアーズ:今後、弊社に期待することはありますか?

桑田さま:カーボンニュートラルなどが叫ばれていますが、食品の保存性を考えるとフィルムがなくなることは現実的ではないと思います。とはいえ、少しでも環境負荷の低い素材を選びたいので、新しい素材や技術があれば教えていただきたいです。
また、印刷精度はどんどん上がっており、これからどう進化していくのか楽しみにしています。


グラビアーズ:私たちも寳月堂様のように地元を大切にしながら100年続く企業でありたいと思います。そして、伝統を大切にしつつ新しいチャレンジを続けながら、寳月堂様はじめとする地元・香川のお客様と一緒に歩んでいきます。
本日は貴重なお話を本当にありがとうございました。
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